投稿

5月, 2018の投稿を表示しています

アライグマは卵大好き?―アライグマ観察編4

イメージ
北海道のアオサギのコロニーを壊滅に追い込んだのは、アライグマではないかという話があります。そこでアライグマは実際どの程度卵が好きなのか、実験してみました。また、今回卵を置いたところにはタヌキも現れるので、その比較も行いました。 鶏卵をセッティングして実験 設置した鶏卵 実験としては非常にシンプルです。スーパーで売っている鶏の卵をアライグマがよく出没するポイントに設置し、反応を見るというものです。 今回は定点観測ポイントとして、4月頃から観察を続けているポイントに卵を設置しました。このポイントではアライグマ・タヌキ・ハクビシン・アナグマなどが観察出来ているポイントで、2頭複数行動と1頭単独行動のアライグマが頻繁に確認できています。 やっぱり卵は大好き? 鶏の卵をまずは1日置いてみました。 卵にかじりつくアライグマ(左側) 設置した夜にはアライグマが現れ、卵にかじりつく様子が観察されました。同時に映像でも撮影していたのですが、卵の頭をかじって中の白身と黄身を食べるという形で食べていました。 うずらの卵も用意して更に検証 一先ずアライグマが卵に興味を示すというのは分かりましたが、タヌキとの絡みも調べるために更に実験をしてみました。 今までのこの地点の観察からアライグマは一度餌を見つけたところは、餌が無くなっても餌を確認するために長期的に現れる姿が確認されています。それに対しタヌキは、餌が見あたらなくなるとすぐに来なくなります。そして、また新たに餌を設置すると直ぐに現れるという傾向がみられました。 そこでアライグマもタヌキも好むドッグフードを3日間撒き、その後に3日間卵を設置するという方法をとりました。卵は鶏卵の他に、うずらの卵も追加で設置しました。 タヌキはドッグフードにすぐに反応 ドッグフードを食べるタヌキ ドッグフードを3日間、カメラ付近に広く撒いて観察をしました。 タヌキの反応は非常に素早く、ドッグフードを撒いたその晩から一頭のタヌキが毎晩現れるようになりました。タヌキは最初の晩こそ0時を過ぎた深夜でしたが、次の日は日暮れ後すぐには来るようになりました。 逆にアライグマは最初の日と次の日は23時頃、3日目にしてやっと早くなって20時頃という具合でした。

アライグマはバケツ大好き?―アライグマ観察編3

イメージ
水辺を好み水棲生物を食べると言われるアライグマですが、実際どの程度興味を示すのか実験してみました。 設置したバケツに興味を示すアライグマ アライグマは水辺が大好き アライグマと名の付く通り、水辺が大好きな生き物です。そのため水辺に住む生き物も良く食べると言われています。そこで近所の用水路に住む生き物を捕獲してバケツに入れ、実際にアライグマがどの程度興味を示すか実験してみました。 まずはバケツの準備から 近所の用水路 アライグマは甲殻類が好物と言われているので、ザリガニを目当てに近所の用水路で探してみました。そこそこ車や人も通るので、たまに「何を捕っているんだい?」などとおじいさんやおばあさんに話かけられました。いい歳の人間が用水路で網を振るっているのですから、ちょっと怪しい人物です。 観察用に用意した ザリガニ・エビ・ドジョウ そして実際に捕れたのが、バケツに入ったザリガニ・エビ・ドジョウです。本当はもっと大きいザリガニを探していたのですが、1~2匹見つけたものの久々のザリガニすくいで逃げられてしまいました。その代り小型のザリガニを多数確保出来ました。エビは狙っていなかったのですが、スジエビと思われる小エビが大量にいたので、そちらも捕まえてきました。ドジョウも狙っていなかったのですが、泥ごとすくったところ2匹ほど捕まえることが出来たので、せっかくなので入れてみました。 この生き物達を捕まえた用水路は、タヌキやアライグマをよく見かける場所です。これらにとても興味を示すなら、普段も狙って食べている可能性が高いはずです。 観察用バケツをセッティング バケツに入れる餌も捕まえることが出来たので、後はセッティングするだけです。いつもカメラを設置している、アライグマとタヌキが頻繁に表れる場所に置いておきます。興味を示しやすいように、ドッグフードも撒いておきました。 やっぱりアライグマは洗いたい? 最初のアライグマはバケツを無視 18:20頃に最初のアライグマがやってきます。10月に実験したので、辺りは真っ暗です。このアライグマはバケツの前を通ったりで、バケツのことを認識しているはずですが、周囲のドッグフードだけにしか興味を示しませんでした。 興味津々でバケツに手を入れ