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あなたの家は?ーアライグマ対策住居編

アライグマ対策の大まかな分け方としては、住居・田畑・生態保全の3つに分けられると思います。その中でアライグマ家に住み着いたりしないようにする、住居対策を取り上げます。 とにかく隙間を塞げ! ・住宅や倉庫の隙間をふさぐ ・鍵で戸締りはしっかり ・食べ物を近く置かない ・登れないようにする とにかく隙間を塞げ! 住宅の場合まず大事なのは、入り込まれないことです。小さな隙間があればそこから侵入してきます。隙間をしっかり塞げば、アライグマだけでなくネズミやハクビシンなどの対策にもなります。 家屋の破損した部分は言うまでもありませんが、盲点として増築部や通風孔があります。家を増築した場合は母屋の間はどうしても隙間ができてしまいやすいので、金網などで塞いでおくと良いでしょう。 通風孔は古くなっている錆びて破損することがあります。そこから動物が入り込む可能性があり、アライグマの場合は壁の隙間に巣を作ることもあります。壁の間に巣が作られてしまうと、壁を壊す必要が出てくる可能性があります。塞ぐ場合はある程度頑丈にやる必要があります。線が細かったり固定があまいと、無理やりこじ開けてしまうこともあります。 庭も片付けよう 枝打ちした木など積んでおいて、良い感じに下に隙間があると雨風が凌げるので、そこも住処になります。なので速やかな撤去をお勧めします。 自然にできた木のうろや、ほかの生き物が作った穴などの自然物も当然巣になります。自分の敷地で対策ができるなら良いのですが、裏山があるなど対策しようがない場合もあると思います。その場合はそっちからも来るんだなということを念頭に、できる範囲での対策となります。 一般的な動物対策としては、自宅や田畑の間を刈り込むことで見晴らしをよくします。隠れるところをなくすことで、動物は侵入しにくくなるとされています。ただ、アライグマやタヌキの足跡を開けた田畑で見ることもありますし、どの程度効果があるかは難しいところです。 ちゃんと鍵を 手先が器用なので扉を開けると紹介したように、簡単なロックは開けてしまうので鍵をかけます。そうしないと食料であったり、倉庫の動物用飼料が食べられてしまいます。冬場の餌に乏しい時期は、米などの生の穀物も食べに来ることがあります。また、手が器用なので針

何を食べる?ーアライグマ食べ物編

アライグマは雑食性で、とてもいろいろな物を食べます。そして、アライグマ特有の好みは人間に近く、それが問題を起こしたりもしています。 なんでも食べる雑食 アライグマは何でも食べる雑食性です。雑食の動物全般と傾向として季節による食べる物を変えたりしますが、その傾向も持っています。 雑食にはキツネのような肉食性の強い場合と、タヌキのような草食性が強い場合があります。アライグマはタヌキと似たような性質を持つようです。動物園での餌もリンゴやニンジンのような餌が中心で、タヌキと共通の餌をあげているところもあります。 もう一つ重要なのは、非常に柔軟に食べる物を変えられる点です。同じアライグマによる被害でもこの性質で、地域ごとに食べ物の傾向が大きく異なることが考えられます。 人間に似た嗜好性 捕獲したりする時にも役立つ性質なので覚えて欲しいのは、甘いものや油っぽいものが大好きということです。人間の好きな甘いお菓子や果物、脂っぽい肉はアライグマも大好きです。 そのため捕獲する際の餌としてスナック菓子やアンドーナツにから揚げなど、人間が食べてもおいしい物を使うのが一般的です。ちなみに私は捕獲の際に、かりんとうにピーナッツクリームを塗ってこれでもか!というぐらい甘いものを使ったりもしてました。 アメリカではマシュマロが捕獲の際ポピュラーな餌として使われてますが、これについてはいまいちな感じがしました。好きではあるようですが、そこまでがっつく感じはないようです。 自然の物も何でも食べる 水辺に住むので、アメリカザリガニなどの甲殻類、カエルやイモリのような両性類などはよく食べるとされています。私も実験としてバケツに小さなザリガニやエビを入れてアライグマの反応を見ましたが、とても興味を示していました。甲殻類は好物と言えそうです。アメリカザリガニを食べるときはお尻の身の部分だけ食べるので、これもアライグマが居るかの判別に役立ちます。食べ方も人間っぽいんです。 普段は藪などに住むので昆虫類もよく食べます。自然に生えている果実もよく食べます。そのほかに小型哺乳類や、鳥類やその卵も食べたりしています。 これらの何を食べているかについては、アライグマは消化が早いので胃の内容物を調べるのが中心に調べています。なので、食べている時を見ているわけ

トレイルカメラ導入ーアライグマ観察編1

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警戒心の強い野生動物の撮影はとても難しいです。そこで近年とても価格が手ごろになっている、動物観察用の定点カメラ「トレイルカメラ」の値段や機能について紹介します。 そもそもトレイルカメラとは enkeeo製のトレイルカメラ トレイルカメラとは「何?」、という方も多いと思います。簡単に言うと動物撮影用の、定点観測カメラです。動物が通るとカメラが動作し、動画・写真を撮ることが出来ます。日中はカラーで、夜はナイトモードで白黒撮影が可能です。電池式で自由に設置できるので、防犯カメラとして使用している方もいます。 最近はスマホ向け部品のおかげで小型省エネ部品が安くなったことや、各種カメラを中国企業が作るようになってとても安くなっています。 アライグマ観察で使うメリット カメラ目線の野生のアライグマ なんと言っても簡単に野生の姿を撮影できるということに尽きます。一方で、一般的な手持ちカメラでアライグマを撮影出来ないかというと、案外そうではありません。ただ、非常に多くの制約が伴います。 アライグマは日暮れから夜明けに活動します。その時間帯で撮影しやすい時間となると、明け方の薄日が差す時間です。この時間に毎日足を運べば撮影出来る可能性もありますが、当然人間を警戒するので遠目に1週間で一回見ることが出来るかという具合です。そして明かりが少ない中、遠くの動く被写体を撮影するのは、非常に難しいことです。 一方トレイルカメラは簡単です。動物が通りそうなところに、予めカメラを設置しておくだけです。餌を使用しても問題なら、餌をまけばかなり詳細に撮影することが出来ます。 価格は7000円台から ・7000円半ば~10000円程度 ・720P/15fpsが一般的 ・電池は単3電池4~8本 ・動体検知装置搭載 ・防水が標準対応 実績のある有名メーカーであれば、1万5千円以上となります。しかし、失敗はある程度覚悟して、中国製メーカーを選べば7千円半ば~1000円程度で導入することが出来ます。 スペックとしては動画の解像度が、有名メーカー含めて1280×720のフレームレートが15~30fps程度が一般的です。1080P相当を謳うものありますが、実質720P相当だったりします。私が買ったenkeeoの

どこに住んでる?ーアライグマ生息地編

実は身近にアライグマは住んでいます。しかし、夜行性ということであまり気づかれていません。そんなアライグマが好む住処や行動圏を紹介します。 実は都市部でも 本来は森に住み、水辺を中心に活動する動物です。しかし、非常に適応性の高い動物なので、アメリカでは都市の中でもみられる動物です。日本では幸いそこまでではありませんが、東京都区内でも大きな河川敷の近くには住んでいるとされています。実際に少数ですが、目撃例もあります。 日中と深夜はお休み アライグマは基本的に夜行性です。日の入り前後から日の出前後までが一般的な活動時間と言われています。人間と同じでお昼休み?もとります。深夜0時前後は活動が弱くなるようです。他の動物も日の出と日の入り前後が活発に動くので、小動物も捕食する関係もあるのかもしれません。 うちの近所は相当の数が生息している地域ですが、夜行性という性質上生息していることを知っている人はあまりいないようです。なので、都市部でももっとしっかり調べてみれば、また違う結果が見えてくるかもしれません。 水辺がお気に入り アライグマと名のつくように、水辺を特に好みます。川や池・湖に水路と、水が流れているところのそばを好みます。アライグマが沢山いる地域であれば、水辺で痕跡を見つけるのも容易です。 近所の川を散歩がてら調査してみました。水辺のアライグマは川沿いに移動し、浅瀬や水が干上がりかかった水たまりの生き物を探しているようです。水たまりのぬかるみにはアライグマやタヌキの足跡をたくさん見つけることが出来ました。護岸工事がされた川の法面には、汚れた足で歩いたために出来た足跡もありました。 田んぼも大好き 水辺に似た環境ということで大好きなのは田んぼです。田んぼに水が張られると沢山生き物でにぎわいますが、それを狙いに来ます。稲の生育を助けるため一時的に水を抜きますが、そうした田んぼは特にお気に入りのようです。タヌキとアライグマの足跡を同時に見つけることが良くでき、ハクビシンはたまに見つけられました。ハクビシンは果物などを特に好む動物なので、たまに田んぼにも行くという感じなのかもしれません。 本来は木のうろがねぐら アライグマの生活に欠かせないのは、大きな木のうろです。うろとは木に空いた穴のことで、比較的大きな木