トレイルカメラ導入ーアライグマ観察編1
警戒心の強い野生動物の撮影はとても難しいです。そこで近年とても価格が手ごろになっている、動物観察用の定点カメラ「トレイルカメラ」の値段や機能について紹介します。
なんと言っても簡単に野生の姿を撮影できるということに尽きます。一方で、一般的な手持ちカメラでアライグマを撮影出来ないかというと、案外そうではありません。ただ、非常に多くの制約が伴います。
夜間は暗視カメラモードとなり、白黒ですが撮影できます。カメラ上部についている赤外線ライトが照らせる範囲となるので、遠くの被写体は全く映っていません。また、タヌキが小さく映っていますが、日中ほどくっきり映らないものの、ある程度の大きさで映れば十分実用に耐える画質なのが分かります。
上の二枚はテストの物なのでいまいちですが、こちらは角度を調整したものです。こんな感じでアライグマを撮影することが出来ます。この写真は2017年10月始めに撮影したもので、雰囲気的には成獣になりかかっている幼獣のアライグマでしょうか。
このカメラは動画と写真の同時撮影機能があるのですが、この動画は上の写真と同タイミングのものです。上下がカットされるので、画角的にはかなり狭く感じます。
また、カタログスペックの画質は1080Pを謳っていますが、どうみても720P程度しかありません。おそらく720P相当しかないものを、カタログスペックを上げるために引き延ばしているのでしょう。実用上問題はないですし、価格としても妥当な性能だと思いますが、ここら辺は中国製ならではでしょうか…
そもそもトレイルカメラとは
enkeeo製のトレイルカメラ |
トレイルカメラとは「何?」、という方も多いと思います。簡単に言うと動物撮影用の、定点観測カメラです。動物が通るとカメラが動作し、動画・写真を撮ることが出来ます。日中はカラーで、夜はナイトモードで白黒撮影が可能です。電池式で自由に設置できるので、防犯カメラとして使用している方もいます。
最近はスマホ向け部品のおかげで小型省エネ部品が安くなったことや、各種カメラを中国企業が作るようになってとても安くなっています。
アライグマ観察で使うメリット
カメラ目線の野生のアライグマ |
アライグマは日暮れから夜明けに活動します。その時間帯で撮影しやすい時間となると、明け方の薄日が差す時間です。この時間に毎日足を運べば撮影出来る可能性もありますが、当然人間を警戒するので遠目に1週間で一回見ることが出来るかという具合です。そして明かりが少ない中、遠くの動く被写体を撮影するのは、非常に難しいことです。
一方トレイルカメラは簡単です。動物が通りそうなところに、予めカメラを設置しておくだけです。餌を使用しても問題なら、餌をまけばかなり詳細に撮影することが出来ます。
価格は7000円台から
・7000円半ば~10000円程度
・720P/15fpsが一般的
・電池は単3電池4~8本
・動体検知装置搭載
・動体検知装置搭載
・防水が標準対応
実績のある有名メーカーであれば、1万5千円以上となります。しかし、失敗はある程度覚悟して、中国製メーカーを選べば7千円半ば~1000円程度で導入することが出来ます。
スペックとしては動画の解像度が、有名メーカー含めて1280×720のフレームレートが15~30fps程度が一般的です。1080P相当を謳うものありますが、実質720P相当だったりします。私が買ったenkeeoのがそうでした…
写真は800~1600万画素とかなり幅があります。しかし、こちらも引き延ばしていたりがあるので、中国製の低価格タイプではあまり変わらないのではないかと思います。
電池は一般的なデジカメと違い、単三電池を使用しているものが多いです。4本から撮影が可能となり、8本あれば撮影時間やスタンバイ時間が伸びるという具合です。
動体検知も搭載されています。この機能のおかげで、普段は低電力でスタンバイし待機時間を延ばし、何かが通った時だけ電源がONになります。昼夜問わず使える機能で、目の前を一瞬で通り過ぎるとかでなければ、撮影開始は間に合うと思います。
動体検知も搭載されています。この機能のおかげで、普段は低電力でスタンバイし待機時間を延ばし、何かが通った時だけ電源がONになります。昼夜問わず使える機能で、目の前を一瞬で通り過ぎるとかでなければ、撮影開始は間に合うと思います。
防水機能も基本的にあります。野外で数か月放置することも想定されているので、大雨でザーザー降られても平気です。水没さえ気を付ければ大丈夫です。
安くて結構良かったけど…
私は中国製のekeeoというメーカーのカメラを選びました。Amazonで検索すると、無名の安い中国製メーカーは沢山出てきて、正直よくわからんという感じでした。そこで1080Pというカタログスペックに惹かれて買ってみました。満足はしているものの、ムム…というところもありました。
写真はかなりくっきり
日中テスト撮影したもの |
写真は日中テスト撮影したものです。安物カメラ特有の画質の悪さが無いわけではありませんが、観察用には十分な画質を持っているが分かります。単焦点カメラなので、中距離以降に焦点が合うようになっています。
夜間テスト撮影したもの タヌキが小さく映っている |
子供と思われるアライグマ |
動画はちょっといまいち…
このカメラは動画と写真の同時撮影機能があるのですが、この動画は上の写真と同タイミングのものです。上下がカットされるので、画角的にはかなり狭く感じます。
また、カタログスペックの画質は1080Pを謳っていますが、どうみても720P程度しかありません。おそらく720P相当しかないものを、カタログスペックを上げるために引き延ばしているのでしょう。実用上問題はないですし、価格としても妥当な性能だと思いますが、ここら辺は中国製ならではでしょうか…
今のところ雨もへっちゃら
あえて雨の強い日に設置もしましたが、今のところ問題はありません。ただ、プラスチック部分で弱そうなところがあったり、長期間しようしてパッキンが痛んだりするとどうなるかは未知数です。そこの辺りが今後の課題となりそうです。
と、こんな感じです。動物観察が好きな方であれば、買いだと思います。是非買ってみて遊んでください。アイディア次第で色々出来るはずです。
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